電源に関する疑問(その9)
A級動作とB級動作のどちらが、オーディオ用のアンプとして音が優れているか、ということは、
安易には判断できない。
A級アンプにはA級アンプならではの追求のしかたがあり、B級アンプにもB級アンプならではの追求のしかたがある。
どちらの方式にしても、徹底的にそのメリットを追求していけば、そこに共通する音の良さも存在すれば、
それぞれどちらかにしか存在しない音の良さも存在するものだろう。
アンコール・パワーの放熱器はL字型のアルミのアングルだけだった(手元に写真がなく記憶に頼るしかないが)。
シャーシー全体も放熱器として利用しているのであろうが、
こんなに簡単な放熱器のパワーアンプは、そう多くはないだろう。
振動面からいえば、音叉的な働きはほとんどないだろうし、
出力段のトランジスターから出る振動も、アイドリング時はかなり少ないはず。
パフォーマンスのあとの、まったく対照的なパワーアンプとして、
アンコール・パワーは実に興味深い存在ではある……。