Bösendorfer VC7というスピーカー(その11)
1983年に、パイオニアはTADのユニットを搭載したExclusive Model2401Twinと
Exclusive Model2402を発表している。
2401Twinは、型番末尾のTwinが示すようにTL1601aをダブル仕様、2404はシングルで、
ドライバーとホーンは、どちらもTD4001とTH4001の組合せ。
鋳鉄フレームのTL1601cを搭載したModel 2404は、外観、形態的には2402と同じに見えるが、
ユニットはすべて一新されている。
ドライバーとホーンは、TD4003とTH4003の組合せ。
2404に関しては、井上先生が、ステレオサウンド 124号に書かれている。
ここで、「大型のホーンでは音像が前後方向に移動する例が多く」とある。
これは、2404の前身2401に採用されたTH4001のことを指している。
2401Twinと2402が登場したころから言われていたことで、
ヴォーカルもの、それも声域の広い歌手の歌を聴くと、声の高さによって、音像定位が前後するのがわかる。
このことに気がつくと、ずっと耳につくようになる。意外と気持悪いものである。