Bösendorfer VC7というスピーカー(その9)
VC7の、口径13cmのウーファーは、振動板にはカーボンとアラスカ麻を使い、
フレームには、一般的なアルミダイキャスト製ではなく、響きと剛性を重視して、鉄である。
鉄といえば、安もののスピーカーユニットのフレームは鉄板プレスが多いが、
VC7のウーファーは、おそらく鋳鉄であろう。
ユニットを取り外して実際に見たわけではないが、ベーゼンドルファーがピアノメーカーであること、
約20トン前後の張力に耐えるピアノのフレームは、鋳鉄製であるからだ。
ピアノの音を大きく支配すると云われているフレームが鋳鉄なのは、
外側が硬いにも関わらず、内側はある程度の柔らかさをもっているから、だそうだ。
鋳鉄フレームのウーファーといえば、パイオニア/TADのTL1601cもそうである。
パイオニアのExclusive 2404に採用されているウーファーである。