Date: 11月 5th, 2009
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サイズ考(その44)

信号系にトランスがはいることをはげしく拒絶する人もいる。

トランスかアンプかということでいえば、MC型カートリッジの昇圧手段として、
ヘッドアンプか昇圧トランスか、がある。

物理特性を比較すると、周波数特性は、ヘッドアンプが断然ワイドレンジである。
DCアンプであれば、低域は0Hz(DC領域)から増幅が可能で、高域も数100kHzにおよぶ。

トランスはというと、昇圧比が高くなればなるほど、
2次側の巻線数が増え、それにともなう線間容量の増加によって高域特性はそれほど広く確保できない。
低域においても、インダクタンスの減少により、1次側のインピーダンスの、低域での低下がおこり、
やはりそれほど低い周波数までカバーすることは無理がある。

1990年ごろから、ジェンセン、マリンエアから、かなり広帯域化されたトランスが登場したが、
それまでは、どんなに特性の優秀なトランスでも、低域は10Hz前後、高域は数10kHz程度であった。

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