2008年ショウ雑感(その2・続々補足)
マッキントッシュのパワーアンプは、トランジスター化されても、オートフォーマーを採用している。
いまだにオートフォーマーのことを出力トランスを書く人がいるけれど、
このオートフォーマーも、出力トランス同様、重量物であり、
マッキントッシュのトランジスターパワーアンプは、フロントパネル裏に、
オートフォーマーと電源トランスを配置している。
だから、重量的なアンバランスは、トランジスター化されても受け継がれてきてたわけだ。
マッキントッシュの歴代のパワーアンプのなかで、比較的重量バランスがとれているのは、MC3500だろう。
内部写真を見ると、対角線上にトランスを配置している。
それでもシャーシー四隅のうち、二隅にはあまり重量がかかっていないだろうから、
まだまだ検討の余地は残っている。
その点、MC2301は、シャーシー中央に重量物をまとめて配置しているから、実際に持ち上げてみることなく、
その重量バランスの良さは、すぐにわかる。
いままでのマッキントッシュのアンプにはないコンストラクションであり、
とうぜん、このことは内部配線にも関係してくる。
真空管アンプで300Wという出力の大きさと、新しいコンストラクション。
これまでのマッキントッシュのパワーアンプにはなかった面をきっと聴かせてくれるであろう、
と期待はふくらむばかりだ。