Date: 6月 27th, 2009
Cate: 黒田恭一
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黒田恭一氏のこと(その5)

サウンドコニサーの試聴は、午前中からはじまり、昼食をはさんで夕方遅くまで数日間つづいた。

試聴レコードは3枚。
アバド指揮シカゴ交響楽団によるマーラーの交響曲第1番の第1楽章。
カルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルによるブラームスの交響曲第4番、これも第1楽章。
カラヤン指揮ベルリン・フィル、リッチャレルリ、カレーラスらによるプッチーニのトスカから、
「テ・デウム」の合唱にスカルピアが加わり盛り上がる、第1幕の最後。

少ないかと思われるかもしれないが、この3枚を、スピーカーの場合には、アンプを3種類ほど用意して、
アンプの試聴の時には、スピーカーを複数用意して、それぞれの組合せにおいて、
この3枚のレコードをくり返し鳴らされる。

試聴時間は十分にあるように思われるかもしれないが、
実際には、かなりてきぱきと進めていかなければならないほど、時間的余裕はほとんどなかったように記憶している。

だから試聴レコードにないものを聴きたければ、昼休みの時間を利用するしかなかったわけだ。

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