Date: 3月 2nd, 2009
Cate: 川崎和男
Tags:

川崎和男氏のこと(その24)

菅野先生と川崎先生の対談をお読みになった方ならば、私が持っていったCDは、
ホセ・カレーラスのAROUND THE WORLDであり、
このCDの5曲目は「川の流れのように」であることはご存じだろう。

1曲目は「愛の讃歌」で、こちらも素晴らしい。
それでもホセ・カレーラスによる「川の流れのように」を、川崎先生に聴いていただきたかった。

なぜかという、はっきりとした理由はなかったようにも、いまは思える。
なのに、これしかないと思い込んでもいたわけだ。

前奏が流れてきた。
「いい感じだ、もっともっとよく鳴ってほしい」と、カレーラスの歌が始まるまで祈っていた。

歌が始まった。安堵した。素晴らしい音で鳴っていた。
カレーラスの歌声が、心に沁み込んできた。

川崎先生が、どんな感想を持たれたのかは、わからない。
訊ねもしなかった。

「川の流れのように」が終ったとき、川崎先生夫妻が、
斜め後ろに立っていた、こちらを同時に振り向かれた。

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