私にとってアナログディスク再生とは(その3)
Anna Logは、ステレオサウンド 133号の新製品紹介の記事に登場している。
カラーページでの写真は、それを見た者の、なにかインスピレーションをかきたてるものがあった。
これ以前に登場してきた数々のアナログプレーヤーの中にも、変り種といいたくなる製品は少なからずあった。
Anna Logも、変り種のひとつということになる。
でも、変り種ではあっても、ただ変り種だけのプレーヤーとは違う、という雰囲気がある。
ノッティンガムアナログスタジオのプレーヤーが評判なのは知っていたけれども、
特に強い関心をもつことは、実のところなかった。
いいプレーヤーなんだろうけど……、というところが私にあったのは、
見た目に負うところが大きかった。
石臼のような黒いターンテーブルプラッターに、それに対して薄い、これまた黒いベース。
この組合せに、使ってみたい、という印象を抱けなかった。
アナログプレーヤーは、アンプやCDプレーヤー以上に、
まずは、こちらに使ってみたいという気にさせてほしいと思っているオーディオ機器と思っているだけに、
ノッティンガムアナログスタジオのプレーヤーは関心の外にあった。
Anna Logは、使ってみたい、と強く思わせてくれる。
写真をまず一目見て、そう感じ、細部を見直していけばいくほど、「使ってみたい!」と思ってくる。
しかもAnna Logについて書かれているのが、井上先生だったことが、またよかった。