直熱三極管(その4)
中学生のころは初歩のラジオも読んでいた。
真空管アンプの自作記事も載っていたと記憶している。
2A3の次に知った直熱三極管は300Bではなく、UV211とUV845だった。
初歩のラジオの記事で初めて知った。
こんなに大きな真空管があるのか、とまず思ったし、
大きいだけでなく、プレート電圧が2A3のアンプよりもずっと高いこと。
記事には初心者は手を出してはいけない的なことが書かれていた(はず)。
それからしばらくしてウエスギから、UV845のシングルアンプ、UTY1が出ていることを知る。
すごい真空管なんだなぁ、という印象を持ちながらも、これらの真空管にも、それ以上の興味を持つことはなかった。
どうしてだったのか、と今にして思う。
買えるとか買えないとか、作れるとか作れないとか、
そういうことで関心を持つ持たないを分けていたわけではない。
JBLやマークレビンソン、その他のオーディオ機器に対していつかは──、と思っていた十代を送っていたのだから、UV211やUV845にも、これでアンプを作ってやる、という気持が湧いてきてもおかしくなかったのに、そうはならなかった。
あえて理由を求めるならば、そのころのこれらの真空管を使った自作アンプがカッコよくなかったからだろう。
以前、別項で書いているが、私が初めて、このアンプをそのまま作ってみたいと思ったのは、
伊藤先生のシーメンスのEdのプッシュプルアンプだったことと関係しているはずだ。
その意味で、私が初めて惚れた直熱三極管はEdである。