Date: 1月 13th, 2025
Cate: スピーカーの述懐
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あるスピーカーの述懐(その53)

JBLの4343は、瀬川先生が鳴らされていた。
黒田先生も鳴らされていた。
ステレオサウンド試聴室のリファレンススピーカーでもあった。

だからこそ、と言えるところがある。

スピーカーの多様性について語っていく上で、
現在のステレオサウンド試聴室のリファレンススピーカーであるB&Wのスピーカーが、
当時の4343と代わりとなるだろうか。

JBLがリファレンススピーカーだった時代よりも、
B&Wの方がいまでは長くなっている。

だから十分代わりを果たしている、はずなのだが、私にはそうとは感じられない。
他の人はどうなのだろうか。

4343を知らない世代の人は、そんなふうには思っていないかもしれないが、
4343を知る世代は、どうだろうか。
私と同じなのかもしれない。

だとしたら、どうしてなのだろうか。

何もB&Wのスピーカーの力不足とは言わない。
なぜなのか、結局、ステレオサウンドで書いている人の誰一人として、
自宅で鳴らしていないからだろう。

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