audio wednesday (next decade) –第十夜(43年目の4343・その2)
あの時代、JBLの4343はスターだった。
スーパースターといってもいい。
こんなことを書くと、あんなスピーカーが、という人がいる。
あの時代の空気を知らなければ、そんなことも言いたくなるだろう。
あの時代を経てきた人でも、同じことをいう人がいるのも知っている。
それはそれでいい。
そういう人たちを説得しようなんて、まったく思っていない。
映画俳優でも歌手でも、スーパースターと呼ばれていた人たちが、
すべての人からそう思われていたわけではないし、
アンチの人たちもいた。
むしろアンチがいることが、それだけ注目されていたことになるし、
アンチがまったくいないスターは、たぶんいないはず。
とにかく4343は、カッコよかった。
1976年に登場した4343は、
1974年に登場した4341の後継器である。
4343は4341よりも、ずっとカッコよかった。
もし4343が4341と同じデザインのままだったら、
あれほどの人気は獲得できなかっただろう。
そして4343には、瀬川先生の存在もあった。