オーディオのデザイン、オーディオとデザイン(続ヤマハのヘッドフォン)
五年ほど前に、ヤマハのヘッドフォンのデザインに違和感を覚える、と書いている。
そのころのヤマハのヘッドフォンは、ハウジングのところに、
大きくヤマハのマークが入っていた。
遠くから見ても、はっきりと、すぐにヤマハのヘッドフォンとわかるくらいに、
大きくロゴがあった。
五年前に書いているのだが、
そのころのヤマハのヘッドフォンと同じように、
ロゴやマークが大きく入っているヘッドフォンは他社製でもけっこう多くあった。
それらの製品は、それでもいいと思っている。
ヤマハのヘッドフォンは、そうであってほしくない──、
これは完全に個人的なおもいいれでしかないのもわかっている。
1970年代からのヤマハのヘッドフォンを見てきている世代にとって、
マリオ・ベリーニによるデザインのHP1、
ポルシェデザインのYHL003は、印象に残っている。
なにも外部にデザインを依頼しろ、といいたいのではない。
こちらが勝手に思い描いているヤマハの印象にそうデザインのヘッドフォンを出してほしい、
ただそれだけなのだが、
そういう製品がメーカーから発売になることは、そう多くはない。
今回、ヤマハからワイヤレスヘッドフォンが発売になった。
YH-L700AとYH-E700Bである。
どちらのヘッドフォンも、五年前のヤマハとはまったく違っている。