JBL 4320(その14)
(その13)で、GASのコントロールアンプTHALIAについて、
ちょっとだけ触れている。
THALIAはGASのコントロールアンプ三兄弟の末っ子である。
THALIAだけ薄型のシャーシーを持つ。
それでいて機能はトーンコントロールも持っている。
価格的にはTHAEDRAの半額以下だった。
THAEDRAはGASのフラッグシップモデルだっただけに、
物量も投入されたつくりなのに対し、THALIAはコスト的な制約もあってだろう、
肩の力の抜けたようなところをもっていたように感じている。
三兄弟の真ん中THOEBEは、それほど聴く機会がなかったこともあって、
なんとなく印象が薄い。
できの悪さを感じるわけではないが、
立派な長兄(THAEDRA)、より自由な三男(THALIA)のあいだにはさまれて、
なんとなく目立たないように感じていた。
いまコンディションの優れた、こられ三機種が揃ったとして、
同じ条件でじっくり聴いてみると、印象も変ってくるのかもしれないが、
それでもそれほど変らないだろうな、とも思う。
書きたいのはTHALIAの良さである。
THALIAはTHAEDRAよりもみずみずしい良さをもつ。
立派さはTHAEDRAには及ばないけれど、
THAEDRAと肩を並べようとはしていない、
その無理のなさが、THALIAの音の特質に活きているのだろう。
内部をみてもTHALIAは、はっきりと上二機種とはつくりが違う。
そういう性格のTHALIAだから、JBLの4320を鳴らすのに使いたい。