オーディオは男の趣味であるからこそ(アルテック604の現在)
Great Plains Audio(グレート・プレーンズ・オーディオ)は、
1998年にアルテックの資産を受け継いで創業している。
一時期、活動を停止した、というウワサも耳にしたけれど、
いまはまた活動しているようである。
グレート・プレーンズ・オーディオ(GPA)のサイトを見ると、604の最新版がある。
604-8E IIと604-8H IIとがある。
604-8E IIがアルニコ仕様で、604-8H IIがフェライトである。
フレームの形状からいえば、604Eではなく、
604-8Gもしくは604-8Hの後継機となるのだが、そのところはまぁどうでもいい。
私が気になるのは、というか、アルテック時代の604シリーズと大きく違うのは、
ホーンである。
GPAのサイトには604-8E IIと604-8H IIの真横からの写真がある。
ホーンがフレームよりも前面に突き出している。
アルテックの604のホーンはフレームよりも前に出ていない。
だからユニットを下に向けて伏せて置くことができる。
新しい604は、もうできない。
音のため、なんだろう、とは誰だって思う。
音が良ければ、突き出している方がいい、という捉え方もできる。
ホーンがフレームよりも前に張り出している同軸型ユニットは、
604-8E IIと604-8H II以前にも存在していた。
それだから、どうでもいいことじゃないか、と割り切れればいいのだが、
どうも私は、この点が気になる。
GPAの同軸型ユニットのホーンがフレームよりも前に突き出ていてもいいのだけれど、
ならば604という型番ではなく、違う型番にしてほしかった。
八年前、別項で、
美は結論である。
己の結論に節制をもつことが、オーディオマニアとしての「美」である、
と書いた。
いまもそう思っている。
アルテックの604にあって、GPAの604にはないもの、
それに気がついてほしい。