五極管シングルアンプ製作は初心者向きなのか(50CA10単段アンプ・その7)
50CA10の規格表には、
自己バイアスのA級シングルの場合、
プレート電圧は250V、カソード抵抗は200Ω、
プレート電流は90mA(無信号時)〜95mA(最大出力時)、
負荷抵抗は1500Ωとなっている。
今回の単段アンプで使用(流用)する出力トランスは、
タンゴのU808である。
真空管アンプの自作に多少なりとも関心のある人ならば、
あぁ、あのトランスね、とすぐに思い浮べられるほどよく知られたモノ。
高価なトランスではなく、むしろ安価なトランスで、
ユニバーサル型を謳っていて、一次側は2kΩ、2.5kΩ、3kΩ、5kΩに対応しているが、
トランス本体にも表記してあるように、
一次側の巻線のタップを切り替えることでの対応ではなく、
二次側の巻線のタップをどう使うでの対応になるため、
2kΩと2.5kΩでは二次側は4Ωと8Ω、
3.5kΩと5kΩでは二次側は8Ωと16Ωの対応となる。
そういう出力トランスなので、50CA10の単段シングルアンプでは、
2kΩにして最初は作る予定である。
50CA10のプレート電流は、少し減らすつもりでいる。
70mAちょっとあたりを予定している。
50CA10が四十数年前のように、
安価で入手しやすい球であれば、90mA流すのもいいけれど、
中国でも製造していないのだから、
そしてまれに出てくる新品は非常に高価なのだから、
規格的には余裕を少し持たせたいからだ。