聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(その19)
(その18)で、聴感上のS/N比が良くなっていくと、
聴感上の音量は大きく聴こえるようになる、と書いた。
このことは1980年代くらいからの常識だと私は思っていたけれど、
(その18)でも書いているように、どうもそうではない。
聴感上のS/N比を良くしていくと、
音量は減ったように感じられる──、
と考えている(捉えている)人が意外にもいることに気づいたからだ。
今年のOTOTENで、MQAのセミナーがあった。
ボブ・スチュアートが来日してのセミナーで、
通常のPCMとMQAの比較試聴がメインだった。
そこでボブ・スチュアートが、MQAだと音量が増して聴こえるのは、
細かい音がより明瞭に聴こえるからだ、と言っていた。
聴感上のS/N比が良くなると聴感上の音量は大きく聴こえるようになる、と同じことだ。