Date: 5月 22nd, 2022
Cate: 老い
Tags:

老いとオーディオ(とステレオサウンド・その14)

「人は歳をとればとるほど自由になる」はずなのに、
オーディオ評論家がそうでないのは(そう見えないのは)、
第一線を退いていないということも関係していよう。

オーディオ評論家に対し、ある年齢に達したら引退しろ、といいたいのではなく、
第一線の仕事は若い世代にまかせて、
あえて第一線から退いたところから、なにかを書いていくという人が、
いまの時代、なぜあらわれないのだろうか。

以前は池田圭氏がそうだった、と私は受け止めていた。
池田圭氏はオーディオ評論家ではなく、
オーディオ研究家、愛好家と呼んだほうがいいのだが、
私がオーディオ雑誌を読みはじめたころは、第一線からは退かれた人、
けれど大ベテランだけに、現役バリバリの人たちと違うところからの意見、
それがなんとも貴重なことのように感じていたし、事実そうだった。

書きたいこと(伝えたいこと)をきちんと持っている人ならば、
その道を選ぶのではないだろうか。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]