TANNOY Cornetta(その19)
喫茶茶会記では、コーネッタをコーナーに設置することは難しかった。
床も壁も理想的な条件からほど遠い。
それでもアルテックのいつものセッティングよりは、後面の壁との距離はかなり近い。
けれど左右の壁との距離は、けっこうあいている。
コーナー型のセッティングとしては、フリースタンディングに近い、といえる。
こういうときに、メリディアンの218のトーンコントロールはありがたい。
7月のaudio wedneadayでは、鳴らし始めてしばらくして1.0dB低音をブーストしていた。
途中で1.5dBにして、最後までそのままで鳴らしていた。
そうやってえられたコーネッタの低音の表現力は、
私にとって意外だった。いい方向に意外であった。
喫茶茶会記のスピーカーは、アルテックで、38cm口径。
コーネッタは、タンノイで、25cm口径。
コーネッタは四十年以上前のスピーカーで、
コーナー型という、これも古い形式であり、
同軸型というスピーカーユニットも、古い形式といえる。
しかも新品ではなく、中古で手に入れたモノだ。
音を聴かずに頭でのみ判断して、その日のCDを前夜選んでいた。
結果は、あのディスクももってくればよかった……、と後悔することになった。
そのくらい、よく鳴ってくれたからだ。
兵庫から来てくれるHくんが、ケイト・ブッシュの“Hounds of Love”をもってきていた。
私のiPhoneには、ケイト・ブッシュのアルバムはすべてMQAで入っている。
audio wednesdayが始まる前にCDで聴いて、MQAで聴いた。
最後のほうに、もう一度MQAで聴いた。
ケイト・ブッシュの鳴り方も、私には意外だった。
よく鳴ってくれるのだ。