TANNOY Cornetta(その5)
コーネッタに取り付けるユニットの違いは、わかりやすい。
HPDじゃなくて、IIILZ(モニターゴールド)なんですよ、と自慢気に語る人がいたとして、
肝心のエンクロージュアはどうなのだろうか。
ステレオサウンドのキットを組み立てたものだから、それで安心、とか、
何かが保証されているわけではない。
ステレオサウンドの古くからの読者ならば、
海外製のスピーカーシステムは、オリジナル・エンクロージュアでなければならない──、
これは、いわば常識ともいえる。
コーネッタにおけるオリジナル・エンクロージュアは、
ステレオサウンドのSSL1ということになる。
これは間違いないわけだが、
くり返すが,組み立てなければならないのがキットだから、
そこから違ってくる要素が大きすぎることに気づいていない人が、どうもいるように感じる。
ヤフオク!にも、ときどきコーネッタは出てくるようである。
そのコーネッタが、どの程度の技術によって組み立てられたものなのかを、
写真だけで判断するのは容易なことではない。
しかもコーネッタは、そうとうに古い。
1977年に登場しているだから。
私はやってしまったわけだが、
こういうモノを、ヤフオク!で落札してしまうのは、控えた方が賢明である。
実物をみて、音を聴いて納得したのであればいいが、
写真だけで判断してしまうことは、場合によってお金をドブに捨てるようなことにつながる。
私がいえるのは、後悔しない範囲の金額にとどめていたほうがいい、ということぐらいだ。
そのくらい運試しと思っていた方がいい。