「これからのジャズ喫茶を考えるシンポジウム」(四年後)
四年前の7月30日に四谷のいーぐるで、
「これからのジャズ喫茶を考えるシンポジウム」が行われた。
老舗のジャズ喫茶で、若い世代のジャズ喫茶の店主が集まって、
「これからのジャズ喫茶」について語る、というイベントてあった。
それから四年後のいま、である。
いーぐるが、存続支援キャンペーンをやっている。
いーぐるのウェブサイトのトップページには、こうある。
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コロナウイルスによる外出自粛要請がされるなか、
当店の存続も厳しくなってまいりました
52年続くいーぐるを守るべく、支援グッズの通販を開始いたします
皆様のご注文を心よりお待ちしております
いーぐる従業員一同
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いーぐるは、グッズ販売サイトを開いている。
いーぐるだけでは、ないはずだ。
ジャズ喫茶はどこもたいへん厳しい状況のはずだ。
いーぐるはビルの地下にある。
窓はない。
四谷三丁目の喫茶茶会記にしても、開放的な空間とはいえない。
ジャズ喫茶の多くは、音を出すのだから、そういう傾向にあるだろう。
「これからのジャズ喫茶を考えるシンポジウム」では、
誰もこの状況を予想できなかったはずだ。
いーぐるは、グッズとしてTシャツ、キャップなどのほかに、プリペイドカードもある。
プリペイドカードならば、他のジャズ喫茶でもすぐにやれるはずだ。
それだけでどうにかやっていけるかどうかは、なんともいえないが、
四年前以上に「これからのジャズ喫茶を考える」ことが目の前に押しつけられている。