Date: 1月 11th, 2020
Cate: ジャーナリズム, 広告
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「タイアップ記事なんて、なくなればいい」という記事(その7)

デノンは、これほどまでにタイアップ記事に熱心なのか。
ここまであからさますぎるタイアップ記事は、もう逆効果としか私には思えないのだが、
そうではない、と本気で思っているのだろうか。

デノンのPMA-SX1 LIMITED EDITIONとDCD-SX1 LIMITED EDITIONが、ほんとうに自信作であり、
優れた音を聴かせてくれる製品であれば、ここまでやる必要はないのではないか。

いや優れた製品だからこそ、
いろんな人(オーディオ評論家)に聴いてもらい、
その試聴記を多くの人に読んでもらいたい──、という考えなのか。

ステレオサウンドを熱心に読んでいた遠い昔、
この製品の試聴記を、この人が書いてくれたらなぁ、と思うことは数えきれないほどあった。
誌面という物理的な制約があるかぎり、
すべてのオーディオ評論家に聴いてもらい、書いてもらうということはまず無理である。

そんなことはわかっていても、
やはり、この人(私の場合は瀬川先生だった)の試聴記が読みたい──、
そう思い続けてきた。

インターネットには、誌面という制約はない。
だから、一つの機種を多くの人に聴いてもらい、
多くの試聴記を公開することが容易である。

デノンの意図は、そういうところにあるのかもしれない、と一定の理解を示しながらも、
結局のところに、誰に聴いてもらい、誰に書いてもらうか、ということは、とても重要なことである。

人選をあやまってしまうと、やりすぎたタイアップ記事という印象を、
幾重にも重ねてしまうことになってしまう。
もうすでにそうなっている。

タイアップ記事をやりたがる会社、
その依頼をほいほいと受けてしまう書き手、
本人たちは、そんなことはない、と口を揃えていうのかもしれないが、
これではオーディオ評論家(商売屋)といわれてもしかたないのではないか。

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