オーディオ機器との出逢い(その8)
(その3)で、モノがモノを呼び寄せる、と書いた。
別項で、KEFのModel 303の組合せについて書いている。
アナログプレーヤー、プリメインアンプ、スピーカーシステムが揃った。
すべてヤフオク!で、当時の価格からは考えられないほどの少ない予算で集められた。
集められた、としたが、集まってきた、という感じもしている。
KEFのModel 303の組合せは、何度も書いているように、
ステレオサウンド 56号に載っていた瀬川先生による組合せである。
303を偶然、ヤフオク!で見つけたのがきっかけだった。
その時は、すべてを揃えようという気はほとんどなかった。
誰も入札しないModel 303がなんだか哀れにも思えて、
この開始価格で購入できるのならば、いいや──、
そんな軽い気持からの入札だった。
その次がヤマハのカセットデッキK1dである。
audio wednesdayでカセットデッキ、カセットテープの音をひさしぶりに聴いて、
とりあえず一台カセットデッキが欲しい、
これも軽い気持から、ヤフオク!を眺めて見つけたのだった。
本音をいえば、ブラックではなくシルバーパネルのK1dが欲しかった。
シルバーのK1dが出品されるのを待つということも考えたが、
それがいつになるのか、程度はどうなのか、価格は? そんなことを考えても、
正確に予測できる人なんていないだろう。
いま、目の前に登場してきたK1dでいいじゃないか、
それに本気でカセットテープの音を聴くわけでもないし、
ブラックのK1dは安価で出品されていた。
その次がサンスイのプリメインアンプAU-D607、そしてテクニクスのプレーヤーSL01が来る。
すべてブラックである。
アンプ、プレーヤーが揃って、K1dがブラックでよかった、と思い始めた。
ヤフオク!は、運任せのところもある。
だからモノがモノを呼び寄せるんだな、と改めて実感しているし、
色が色を呼び寄せるんだな、とも感じている。