MQAのこと、感覚論としてのエネルギー伝送のこと
個人的な感覚論として、
私のなかではアナログディスクはエネルギー伝送、
CDは信号伝送というイメージへとつながっている。
これはCD登場以前に、アナログディスクを、
ダイレクトドライヴ型プレーヤーではなく、
EMTの930st、それに927Dstといったプレーヤーで聴いてきたこと、
そしてノイマンのカートリッジDSTとDST62を、
ある人から借りて、じっくりと何日間も試聴できたことが深く関係しているのであって、
あくまでも私のなかでのイメージである。
私と同世代でも、私が使ってきたプレーヤーと性格がまったく違うプレーヤーで聴いてきた人、
オーディオに目覚めた時は、すでにCDだった、という世代の人、
それぞれにアナログディスクとCDに対するイメージは違って不思議ではない。
これまでメリディアンのULTRA DACで三回、
今回メリディアンの218でMQA-CDを聴いて、
私が感じているMQAの良さというのは、
CD、デジタルにも関らず、エネルギー伝送のイメージを感じているのかもしれない──、
そんなふうに思うようになっている。