ブラームス 弦楽六重奏曲第一番 第二番(その8)
目標を立てて、そこを目指していく。
しかもいつまでに実現するかという期限を決めて目標に向っていく。
実現したら、次の目標……、
それが成功の秘訣らしい。
菅野先生からも同じ話をきいたことがある。
菅野先生の友人で、アメリカ人がまさにそうだった、ときいている。
目標を立てて、しかもいつまでに実現する、ということも一緒に決めての行動なのだそうだ。
実際、その友人はとんでもなく成功している人だそうだ。
M君もT君も、目標をそれぞれ立てていた。
しかもどちらも期限つきである。
A君は、M君やT君のような具体的な目標は持っていなかった(はずだ)。
A君は、信ずる道を歩んでいっているように、私の目には映る。
20代のころ、A君と会った時に、きこうとしたことがある。
別の道を選ぼうとは考えなかったのか、と。
立ち居振る舞いの物静かなA君である。
そんなことをストレートにきいていたら、どんな表情をしたのか。
表情を変えることなく答えてくれたかもしれない。
私は「五味オーディオ教室」と出逢うまでは、
中学の理科の先生になろうと、思っていた。
中学のころは喘息の発作もほとんどなかったから、こんなことを考えるようになってもいた。
父が中学の英語の教師だったことも影響していた。
「五味オーディオ教室」と出逢ってからも、
一年くらいは、中学の先生っていいなぁ、とけっこう真剣に思っていた。
とはいっても、具体的な目標だったわけではなかった。