ワイドレンジ考(その27)
アルテックの6041のユニット構成は、604-8H同軸ユニットに、
サブウーファーとして416-8BSW(低f0の416-8B)に、トゥイーター6041STを組み合わせている。
瀬川先生も指摘されていたが、トゥイーターの質感に、やや残念なところがある。
詳しくは書かないが、6041STはアルテック純正のトゥイーターではなく、他社製のOEMである。
6041はその後、フェライト化された604-8KSと416-8CSWに変更された6041IIになるが、
JBLの4343が、4350をリファレンスとして、4341から確実な改良を施されて、
システムとしての完成度を高めているのから見ると、
6041はそのものが急拵えの感を拭えず、しかも地道な改良が施されたわけでもない。
同軸型ユニットにこだわりつづけているタンノイが、キングダムで高い完成度を実現したのを見ると、
もしアルテックが6041に本腰をいれていたら……、と思わずにいられない。