ただ、ぼんやりと……選ばなかった途をおもう(その2)
五年前に(その1)を書いた。
選ばなかった途について、少し書いた。
いまおもうのは選ばなかった途ではなく、結局は選べなかった途なのかもしれない、だ。
選択肢はある。
つねにいくつかある──、
誰だってそう思っていることだろう。
だから、あの時、違う途を選んでいれば……、と後悔までいかなくとも、
ついそんなことを思う瞬間が、どんな人にだってあるのかもしれない。
選べる途もある、とは思う。
それでも選べない途もあるはず、とおもう。