2018年ショウ雑感(その6)
オーディオ雑誌に対しても、読み手がどんなことを求めているのかは、
さまざまなんだろうな、ともう思うしかない。
わかりやすい答を求めている人もがいる。
どれがイチバンなのか、それだけを欲している人が、少なくない。
ベストバイや賞関係の記事は、そんな人には好評のようだ。
そこまでではなくとも、雑誌に答が載っている、と思い込んでいる人も少なくない。
オーディオ雑誌に答が載っていたら、どんなに素晴らしいか──、
そんなことは思ったことがない。
載っていないからこそ、オーディオ雑誌は面白くなるはずなのだが……。
それから自分が使っているオーディオ機器を褒めてほしい、と思っている人もいる。
そういう人は、その人が使っている機種に対して、
少しでもネガティヴな評価が載ると、不愉快になったり怒ったりする。
そんな時、こいつら(試聴記を書いた人)、
このオーディオ機器の真価がわかっていないな、ぐらいに思って読めばいいのに、
どうもそうではないようだ。
これは間接的な承認欲求が満たされないから、そういう感情になってしまうのか。
そのへんのはっきりとしたことはわからない。
読み手側には、とにかくさまざまな人による求めていることが、人の数だけあるのだろうか。
ゆえにオーディオ雑誌もひとつだけあれば足りるのではなく、
いくつものオーディオ雑誌がある、といえる。
それでも、ひとつのオーディオ雑誌に求めていることも違う。
ステレオサウンドに何を求めるか、人によってほんとうに違うことを知っている。
オーディオショウについても、同じことがいえる。
答をひたすら求めている来場者もいる、ということだ。