日本のオーディオ、これから(ブームだからこそ・その8)
アナログディスクだけでなく、テープも復活している、と報道されることがある。
カセットテープだけでなくオープンリールテープも、人気が出てきている──、とのこと。
2016年、オープンリールデッキの新規開発のニュースがあった。
Horch House Gmbhという会社が、Project R2Rを打ち上げた。
発表から数ヵ月後に、ルボックスとの共同開発になるとの発表とともに、
外観写真も公開された。
このままうまくいくのかと思っていたら、
現在ではProject R2R関連のページはなくなっている。
こまめにチェックしていたわけではないので、途中経過のすべてを見ているわけではない。
ポシャった、ときいている。
開発はスムーズに運んだ、とのこと。
ネックとなったのは、ノイズリダクションに関することだったらしい。
いまではアナログでの実現が難しい……、
デジタル信号処理でよければ……、という提案もあったらしいが、
それではこの時代に、あえてオープンリールデッキを新規開発する意味合いが大きく薄れてしまう。
結果、このプロジェクトは終ってしまった、そうだ。
(その7)で、日本ではアナログディスク制作においても、
デジタルによるマスタリングが行われている、と書いた。
いまではアナログだけでできるエンジニアがいなくなった、ということだ。
これはなにも日本だけではないようだ。
その一方で、BALLFINGERという会社は、
Tonbandmaschine M063というオープンリールデッキを発表している。