ケーブル考(銀線のこと・その7)
(その6)で書いているように、
オルトフォンのSPU-Gold、SMEの3012-R Proを組み合わせて、
出力ケーブルも3012-R Pro付属のモノを使えば、
カートリッジの発電コイルからトーンアーム内配線、出力ケーブルまで、
すべて銀線ということになる。
マークレビンソンのML6は、銀線使用ということでも話題になったが、
それはあくまでも内部配線材だけであって、プリント基板のパターンまで銀になっていたわけではない。
マークレビンソンのラインケーブルも銀線のモノもあった。
それらを使ったとしても銀以外の金属が存在しているし、
銀以外の金属の方が割合としても多い。
徹底的に銀を採用したオーディオ機器といえば、
B&Wの創立25周年記念モデルとして登場したSilver Signature 25がある。
(Silver Signature 25も、KEFのModel 107と同じで25周年モデルなのか、と思う)
スピーカーシステムで銀線使用と謳われていれば、
せいぜいが内部配線材が銀線になったくらいだと思いがちだ。
もう少し徹底した場合であれば、ボイスコイルも銀線にするかもしれない。
それ以上となると、かなり実現は困難といえよう。
スピーカーシステムを構成する部品で、信号が通過するところうすべて銀にするには、
接点を含めて、コンデンサーや抵抗のリード線までも銀線とする必要がある。
B&WはSilver Signature 25において、それを実現している(はずである)。
少し曖昧な書き方になったのは、
実物を見たことはあるけれど、その内部まで見たわけではないからだ。
それでも、これ以上、銀ということに徹底したオーディオ機器は、いまのところないはずだ。