8月16日(商売屋か職能家か)
17歳のときに、オーディオを仕事としよう、と決めた、と前回書いた。
実際にオーディオを仕事としていた時期がある。
けれどいまは、オーディオで収入を得ているわけではない。
なのに「仕事は?」ときかれると、
「オーディオマニア」とこたえるのが私だ。
川崎先生のことばを借りれば、商売屋か職能家であるか、だ。
オーディオで収入を得ていないから、商売屋ではない。
オーディオの商売屋ではない。
「仕事は?」ときかれ、「オーディオマニア」とこたえていたのは、
無意識のうちに、オーディオの職能家とおもわれたかったからなのだろう。
オーディオで収入を得ていた時期があり、そこから離れてずいぶん経つことで、
商売屋と職能家の違いについて、正しく捉えられるようになってきたのだろうか。
これから先「仕事は?」ときかれたら、
「(職能家としての)オーディオマニア」とこたえよう。
もちろん(職能家としての)のところは、口には出さなくとも、そうこたえよう。