Date: 7月 30th, 2017
Cate: 日本のオーディオ
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日本のオーディオ、これまで(OEM・その5)

エレクトロボイスのPatrician 800の復刻について、
もうすこし記憶をたどっていくと、
1981年以前にも一度限定で復刻していることを思い出す。

1979年暮に、当時の輸入元であったテクニカ販売が、
予約限定販売を行っていた。
50組(100台)のみの復刻だった。

Patrician 800のエンクロージュアは、カナダの家具メーカーによる製造だった。
このことは最初のPatrician 800のころからそうである。

Patrician 800の製造中止の理由は、コストの問題だったらしい。
そのカナダの家具メーカーが、特別に50組製造することになり、
1979年暮の復刻が実現している。

この時の復刻はテクニカ販売からの依頼のようで、
50組のPatrician 800は、日本向けに出荷された、ときいている。
ちなみに、この時のPatrician 800の予約は、一ヵ月足らずで現定数に達したとのこと。

Patrician 800の復刻は、だから好評だった、といえる。
おそらくテクニカ販売に、さらなる復刻の要望が届いたであろう。
とはいえカナダの家具メーカーが応じてくれたかどうかはわからない。

それでサカエ工芸が製造を請け負うことになったのではないか。

つまりPatrician 800には三つのヴァージョンが存在するわけだ。
元々のPatrician 800、
1979年暮に復刻が発表されたPatrician 800、
このふたつのエンクロージュアの製造は、カナダの家具メーカー、
それ以降の復刻(限定ではなくなった)Patrician 800、
このヴァージョンのエンクロージュアは、日本のサカエ工芸による製造、
こう見て間違いはなかろう。

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