新製品(TANNOY Legacy Series・その10)
今回のタンノイのLegacy Series、
その中でもEatonに、私は強く関心をよせているけれど、
音を聴く前から、ひとつ不満なのはユニットのフレームの形状である。
15インチ、12インチと共通のフレーム形状になっている。
つまり円である。
1976年登場のABCシリーズのEaton、
つまりタンノイの10インチ口径の同軸型ユニットのフレームの形状を知っている、
もっといえば馴染んでいる者にとっては、なにかいいたくなってしまう。
10インチの同軸型ユニットのフレームは、これじゃダメなんだ。
写真を見ては、心でそうつぶやいている。
ステレオサウンド 40号掲載のタンノイの広告。
そこには、こうある。
《私は、私の全才能をこのスピーカーで世に問うつもりだ。》
《私》とは、ジャック・ハウ(Jack Howe)である。
といっても、当時の私は、ジャック・ハウについて何も知らなかった。
いまもそんなに知っているとはいえない。
インターネットで調べられるくらいのことしか知らない。
広告には《イギリス王立工業デザイナー会員。国際的なデザイナーとして有名である。》、
そしてジャック・ハウの横顔のイラストがあるだけだった。
由緒正しい人がデザインしたのか、
そのころの私は、そのぐらいの認識しかなかった。