音を聴くということ(体調不良になって・その4)
井上先生が何度もいわれていたことを思い出している。
「頭で聴くな、耳で聴け」
そういわれていた。
そして頭で聴くとだまされてしまう、ともいわれていた。
また「頭で聴く人ほど音でだましやすい」とも。
耳は確かに空気の疎密波を受けとめる。
けれど音を「聴いて」いるのは頭である。
そんなことは井上先生はわかったうえで「頭で聴くな」といわれていた。
頭で聴く、ということについて、それ以上は語られなかったけれど、
いまならばバイアスを取り除け、ということだと理解できる。