Date: 2月 20th, 2017
Cate: 瀬川冬樹
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AXIOM 80について書いておきたい(その11)

AXIOM 80を鳴らすパワーアンプのことに話を戻そう。
真空管の格からいえば、45よりもウェスターン・エレクトリックの300Bが上である。
300Bのシングルアンプということも考えないわけではないが、
まずは45のシングルアンプである。

満足できる45のシングルアンプを作ったあとでの300Bシングルアンプ。
私にとってはあくまでのこの順番は崩せない。

既製品でも鳴らしてみたいパワーアンプはある。
First WattのSIT1、SIT2は一度鳴らしてみたいし、
別項「シンプルであるために(ミニマルなシステム・その16)」で触れていように、
CHORDのHUGO、もしくはHUGO TTで直接鳴らしてもみたい。

でもその前に、とにかく45のシングルアンプである。
45のシングルアンプにこだわる理由はある。

17年前、audio sharingの公開に向けてあれこれやっていた。
五味先生の文章は1996年から、瀬川先生の文章、岩崎先生の文章をこの時から入力していた。

入力しながら、これは写経のようなことなのだろうか、と自問していた。

手書きで書き写していたわけではない。
親指シフトキーボードでの入力作業は、写経に近いといえるのだろうか。

オーディオにとって写経とは、どういうことだろうか。
オーディオにとっての写経は、意味のあることなのだろうか。
そんなことを考えながら、入力作業を続けていた。

私がAXIOM 80、それに45のシングルアンプにここまでこだわるのは、
写経のように感じているからかもしれない。

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