宇野功芳氏のこと(追補)
2016年6月に宇野功芳について、少し書いている。
宇野功芳氏のオーディオについて、もう少しわかったことがあるので書いておく。
コントロールアンプは「宇野功芳氏のこと」で書いているように、マランツのModel 7。
パワーアンプはQUADのIIである。
この組合せは、瀬川先生がModel 7を導入されたときと同じである。
宇野功芳氏は、青木周三氏のアドバイスにしたがって、
当時かなり高価にもかかわらず購入を決められている。
(若い世代の人に、青木周三氏といっても、誰ですか、といわれるんだろうな。)
スピーカーも青木周三氏のアドバイスによるものだそうだ。
スピーカーの中心となるのはグッドマンのAXIOM 80である。
ウーファーはワーフェデールのSuper 15、トゥイーターはSuper 3である。
自作のスピーカーということになる。
最初はすべてワーフェデールのユニットによる3ウェイ、
スコーカーはSuper 8で、ウーファーはSuper 12だったのを、
まずスコーカーをAXIOM 80に交換され、ウーファーを口径アップされている。
エンクロージュアはバスレフ型。
ネットワークについては不明。
アナログプレーヤーはトーレンスのTD126MKIIIに、SMEのトーンアーム。
カートリッジは、これを書くにあたって参考にしている「音楽の空間(男の隠れ家増刊)」によれば、
シュアーのULTRA 500である。
CDプレーヤーの写真はなく、ただラックスマンと本文にあるだけだ。
「音楽の空間」にはこうある。
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青木さんはオーディオ評論家として一風変わっていて、分離の良すぎる音より、演奏会場のいちばんいい席で聴こえる音、実演に近い音をめざす人だった。それが宇野さんの志向にもぴったり合ったという。あるとき、別のオーディオ評論家が最新の器材をつないでくれたことがあるそうだが、さっぱりいい音が出ず、その評論家が「おかしいなあ」と首をかしげる結果に終わったそうだ。
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青木周三氏をオーディオ評論家とするのは少しばかり異を唱えたいが、
宇野功芳氏が志向されていた音の一端は伝わってこよう。
「音楽の空間」に載っているModel 7は、
中央の四つのレバースイッチのひとつ、右から二つ目がいちばん上に上げられている。
Model 7を使われている方、詳しい方ならば、
このスイッチが何なのかおわかりだから、これ以上は書かない。