ステレオサウンドについて(その99)
《STATE OF THE ART》賞だけでは特集としてのボリュウムが少ないため、
58号には特集2がある。
「The Match いま気になるライバル製品誌上対決!」である。
どういったライバル機種が取り上げられているか、というと……。
EMT:927Dst vs トーレンス:Reference
スペンドール:BCII vs ハーベス:Monitor HL
パイオニア:S955 vs ダイヤトーン:DS505
エスプリ:APM8 vs パイオニア:S-F1
ビクターA-X7D vs サンスイ:AU-D707F
ラックス:PD300 vs ビクター:TT801+TS1+CL-P10
パイオニア:Exclusive P3 vs マイクロ:RX5000+RY5500
フィデリティ・リサーチ:FR7 vs テクニクス:EPC1000CMK3
これらのライバル機種を、
上杉佳郎、岡俊雄、瀬川冬樹、柳沢功力の四氏が担当されている。
この企画は、それまでのステレオサウンドにはなかった。
新しい試みであり、扉ページをめくると、927DstとReferenceの写真が出てくる。
瀬川先生の担当である。6ページある。
おもしろかった。
927Dstは3,500,000円、Referenceは3,580,000円。
学生にはとても手の届かないアナログプレーヤーではあっても、
それまで瀬川先生の書かれてきたものを熱心に読んできた者にとっては、
このふたつの比較記事は、なによりも読みたかった、といえる。
期待外れではまったくなく、期待以上におもしろかった。
だから、この新企画はおもしろい、とも感じた。
そうなると、続くライバル機種のページへの期待も高まるのだが……。