2016年ショウ雑感(その21)
これまでも各ブース間で機器の貸し借りは行われていたけれど、
今年は例年以上に、貸し借りが多かったように感じた。
私だけでなく友人もそう感じていたとのことだった。
これはいいことだ。
もっともっとも積極的に行ってほしい。
昨年のインターナショナルオーディオショウのタイムロードのブースで鳴っていたのは、
TADのスピーカーシステムだった。
アンプはタイムロードが輸入しているCHORD。
TADらしからぬ音で鳴っていたと、まず感じた。
その後でTADでブースに行くと、当然のことながら同じスピーカーが、
TADのシステムで鳴っている。
こんなにも印象が違ってくるのか……、
そんな当り前すぎることを感じていた。
TADのブースで鳴っていた音が、TADが目指している方向の音のはず。
どちらがいい音とかではなく、私にはタイムロードでの鳴り方が好ましかった。
今年はタイムロードのブースにはTADではなくB&Wだった。
今年はTADとタイムロードのブースの比較はできないのかと思いながら、
TADのブースに行くと、昨年とは違う鳴り方だったことに、まず気づく。
スピーカーも今年の新製品だから、音は違って当然なのだが、
そういう製品の違いというよりも、鳴らし方そのものが大きく変っている──、
そんな感じの違いを受けた。
昨年タイムロードのブースで感じた好ましさに近いものが、
今年のTADのブースでは感じられた。