スピーカーシステムという組合せ(セレッションSL600・その1)
いまの時代、スピーカーの自作は、昔と比べてどうなのか、と思うことがある。
ここでいう昔とは、私にとっては1970年代後半から1980年代前半ぐらいのことを指す。
JBLのユニットはコンシューマー用、プロフェッショナル用ともに充実していた。
アルテックも、そのころは健在だった。
タンノイもユニットを単売してくれていた。
私が好きなフィリップスのフルレンジユニットも現役だった。
ジョーダン・ワッツのModule Unitもあった。
他にも使ってみたい、鳴らしてみたいユニットが、いくつもあった。
エンクロージュアをつくってくれるところもいくつもあった。
いまはみななくなってしまったが、エンクロージャー、インペリアル、進工社などがあった。
他にもいくつかあった。
その時代のHI-FI STEREO GUIDEをめくっていると、
おもしろかった時代だったな、と思う。
ある時期、昔より自作には向いていないことがあったのは確かだ。
でもいまの時代はどうだろうか。
昔とは違うのはインターネットがあり、さまざまな情報を得られるようになり、
同時にインターネットの普及がサービスを大きく変えていっていることも考え合わせると、
いまの時代、昔よりもスピーカーの自作がおもしろいといえるようにもなってきている、
そのことに気づかされる。
もちろんすべての面で……、とはいわないが、
いまの時代がおもしろいといえることがいくつもある。