「商品」としてのオーディオ評論・考(その2)
オーディオ評論家という書き手の商取引の相手は、誰かというと出版社である。
ステレオサウンドの書き手にとっての商取引相手は、株式会社ステレオサウンドという出版社である。
商取引に金銭の授受があるのだから、
書き手と読み手との間に直接的な金銭授受はないわけだから、
オーディオ評論家という書き手は出版社と商取引をしている。
その場合のオーディオ評論という「商品」は、
オーディオ評論家という書き手とステレオサウンドという出版社とで商取引されるもの、となる。
このことは今も昔は変らない。
出版社としての株式会社ステレオサウンドにとって、
季刊誌ステレオサウンドは、誰と商取引をするものなのだろうか。
読み手と株式会社ステレオサウンドとで商取引されるものが季刊誌ステレオサウンドなのだろうか。
厳密には読み手と直接商取引することは基本的になく、
取次と呼ばれる会社との商取引となるわけだが、
ここでは便宜上読み手ということにする。
読み手は株式会社ステレオサウンドにとって商取引の相手ではあるが、
読み手だけが商取引の相手ではなく、広告主もまた株式会社ステレオサウンドの商取引の相手である。