世代とオーディオ(JBL SE408S・その8)
JBLのSG520はハタチのころ、使っていた。
極上美品といえるほど程度のいい個体ではなかったけれど、
程度はいいモノで、付いていた価格も安く感じられたから、衝動買いに近い感じで自分のモノとした。
SA600は、いまも欲しいと思っているプリメインアンプのひとつであり、
もっとも欲しいプリメインアンプでもある。
SE400S、SE408Sは、この二機種ほど欲しい、と思ったことがこれまではなかった。
特にSE408Sは、まったく欲しいとは思っていなかった。
買うのであれば、中身は同じでもSE400Sだ、と思っていた。
けれどつい先日SE408Sを聴いて、このへんの気持が大きく変ってしまった。
SE401、SE408Sに、あまり興味を持てなかったのは、そのアピアランスにある。
エナジャイザーとしてのアピアランスだから、それでいいのは理解できても、
自分のモノとするのであれば、外装パーツつきのSE400Sということになる。
同時に、JBLのパワーアンプには、SG520、SA600とは少し血が違うようにも感じていた。
SG520、SA600はコンシューマー用としてのアンプである。
それに対して、SE401、SE408Sはどこか業務用機器的なところを感じさせるところが、
なぜか気になっていて、それほど欲しいとは思わせない理由になっていた。
もともとSE401はコンシューマー用アンプとしてではなく、
プロフェッショナル用アンプとして開発が始まったものではないのか──、
そう感じるところがあった。
ただそう感じるだけで、なにか根拠があるわけではなかったが、
ステレオサウンド別冊「JBL 60th Anniversary」に非常に興味深いことが書かれている。