ステレオサウンドについて(その7)
ステレオサウンド 42号、43号の表紙のことを書きながら、
もしあの時(1976年12月)、
「コンポーネントステレオの世界 ’77」ではなく「ステレオのすべて」を選んでいたら……、と考えていた。
ステレオサウンド 41号と「ステレオのすべて」を買っていたら、
ステレオサウンド 43号の表紙を見たときに、QUADの405の存在を果して感じただろうか。
「コンポーネントステレオの世界 ’77」をくり返し読んでいたからこそ、
私の頭の中にはAGIの511と405のペアがあったからだ。
511と405を結びつけるものが私の中にあったから、
43号の表紙を見て、想像した。
43号での想像があったから、42号の表紙を見ての想像がある。
「コンポーネントステレオの世界 ’77」、42号、43号は結びついている。
しっかりと結びついている。
その意味で「コンポーネントステレオの世界 ’77」を選んで幸運だった、といまも思っている。