Date: 2月 7th, 2016
Cate: ステレオサウンド
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ステレオサウンドについて(その6)

ステレオサウンド 43号を一通り読み終ってから42号の表紙を見ると、
43号の表紙を見た時と同じことを想像した。

ここにはアナログプレーヤーとプリメインアンプが写っている。
スピーカーシステムが写っていない。
ここでのスピーカーシステムは何を想定していたんだろうか……、と。

ヤマハのCA2000とラックスのPD121。
カートリッジはエンパイアの4000D/IIIにトーンアームはSME。

このシステムが鳴らすスピーカーシステムを、43号の特集ベストバイを読み終って考えていた。
43号の特集にはいくつものスピーカーシステムが紹介されている。
その中から何を選ぶか。

CA2000と同じヤマハのスピーカーシステムNS1000Mでは当り前すぎて面白みに欠ける。
ならば、他にどんなスピーカーが、ここに似合うか。

KEFの104aBは良さそうに思えた。
価格的にはバランスがとれている。
個人的にはカートリッジを、もう少し艶っぽい音色を聴かせてくれるモノに変更したいが、
4000D/IIIの乾いたタッチが、この組合せでもピアノを案外うまく鳴らしてくれそうな気がする。

価格的なバランスは崩れてしまうが、
アルテックのModel 19もよさそうな気がした。
新しいフェイズプラグの採用で、
従来と同じ振動系のコンプレッションドライバーの高域特性を改善したModel 19は、
高能率なだけに、CA2000をA級動作(出力は30W+30W)で鳴らす。
出力に不足はないし、A級動作の音の良さが、人の声の再生にうまく働いてくれそうで、
決して大げさにならないシステムで、べたつくことのない音色で気持ちの良い音が聴けるのではないか。

こんなことを想像していた。
他にもこれはどうだろうか、と頭の中で、そこで鳴ってくる音を想像していた。
43号のベストバイの特集に載っていたスピーカーシステムに限っていえば、
このふたつが、42号の表紙の背後に浮んできた。

そんな楽しみ方ができた。

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