2015年ショウ雑感(ヘッドフォン祭)
今日から中野で開催されているヘッドフォン祭に行ってきた。
今年は聴いておきたいモノがあった。
シュアーが先日発表した、同社初のコンデンサー型のKSE1500が聴きたかった。
注目の新製品ということとイヤフォンという性格上、
試聴するには整理券が必要だった。
私が行った時間がタイミングが悪かったのか、
いちばん早い時間の整理券でも二時間後だった。
あの会場で二時間待つのはちょっとつらいので、結局聴かずに帰ってきた。
タイムスケジュールをみながら、二時間待とうかどうか思案していた私の横で、
シュアーのブースの受けつけの人に、ぶしつけなことを言っている人がいた。
見た感じ四十代後半か、それより上の世代の人。
スタッフの人に「シュアーにコンデンサー型なんてないでしょ。どこに作らせたの?」と言っていた。
KSE1500は発表になったばかりだから、その存在を知らなくともかまわないけれど、
訊ね方というものがある。
こんな訊ね方をされても、シュアーのスタッフはイヤな顏ひとつせずにきちんと説明されていた。
ヘッドフォン祭は若い人たちが圧倒的に多い。
今回もやはり多かった。女性ひとりで来場されている人もいる。
その中に昔からのオーディオマニアと思われる世代の人がいる(私もここに属する)。
インターナショナルオーディオショウやオーディオ・ホームシアター展(音展)と違い、
そういう世代の人たちのほうが少数であり目立つように感じている。
その中のひとりが、横柄ともとれる訊ね方をしている。
本人にはそういうつもりはなかったのかもしれない。
ただ単に、ものを知っていると思われたくての発言だったかもしれない。
それでも傍にいた私には、そういうふうには聞けなかった。
シュアーのスタッフは若い人だった。
もっと年輩の人がスタッフだたら、違う訊ね方をしていたのかもしれない。
そうだとしたら、この人は若い、オーディオに関心を持ち始めた人に対して、
今回と同じような話し方をするのかもしれない──、そんなことを思ってしまった。
数ヵ月前に、若者のバイク離れは、上の世代が原因のひとつという記事を読んでいた。
オーディオにも同じことがいえるのではないか、とその時思っていたから、
他の人からすれば、どうでもいいことに反応してしまったのかもしれない。