Date: 10月 27th, 2014
Cate: 「オーディオ」考
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豊かになっているのか(その5)

オーディオにおける音の追求は、あくまでもいい音で聴きたい、なのであって、
人よりいい音で聴きたい、と思う気持ちが、人よりもいいモノを持ちたい、という気持を生んでしまう。

人よりいい音で聴きたい、という気持を全否定はしたくない。
こんな気持も、必要な時期が人にはあるだろうし(私にはあった)、
この気持を持ったことがない、という人よりも、そんな時期があったな……、という人の方がいい。

けれど、そんな気持も行き過ぎてしまうと、別項で書いた人のようになってしまうかもしれない。

誰かに自分の音を聴いてもらう、
今度は誰かの音を聴かせてもらう、
けっこうなことではある。

けれど、このことが「いい音で聴きたい」気持よりも「人よりいい音で聴きたい」気持を肥大させはしないだろうか。
そして「人よりもいいモノを持ちたい」気持へとなっていく。

この「人よりもいいモノを持ちたい」気持をもってしまった人を見逃さない人がいる。

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