Date: 10月 21st, 2014
Cate: 598のスピーカー
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598というスピーカーの存在(その25)

新製品が出るたびに重量が増していく──、
まさにそんな感じだった当時の598のスピーカーシステムは、使いこなしという展ではやっかいな存在でもあった。

まずスタンドを選ぶ。それまでのブックシェルフ型スピーカーシステム以上にスタンドの影響を受ける。
まず、重くなった重量をきちんと受けとめるだけのしっかりしたスタンドであること。

これが満たされていなければ、当時の598のスピーカーがうまく鳴ってくれることはなかった、といえる。
しかもがっしりしたスタンドは重量もあり、材質も剛性の高いものということになってくる。
そうすればスタンド固有の音も、以前よりも顕在化してくる。

それから重量バランスが重量増とともに悪くなっていた598のスピーカーシステムでは、
スタンドとの位置関係でも、音のバランスがはっきりと変化してくる。

専用スタンドであれ汎用スタンドであれ、
スタンドのどの位置にスピーカーを置くのか。
それをどう調整していくのか。

まず最初はスタンドがスピーカーシステムの底面の真ん中にくるように置く。
スピーカースタンドがスピーカーの底面よりも小さな場合、特に顕著に音にあらわれるが、
量感のある低音は得にくくなる。

つまり前側(フロントバッフル側)が重いスピーカーを、
そんなふうに置いてはスタンドの前側に歌集がかかりすぎる。
これをスピーカーの前後位置を少し後にずらす。
これだけのことで帯域バランスは変化していく。

その変化が、重量の軽いスピーカーシステムよりも重量のある(ありすぎた)598のスピーカーでは、
はっきりとシビアに出てくる。

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