悪いデザインとは
ソニーの苦境を伝える記事をよくみかける。
読んでみて納得の記事はほとんどない。
なぜソニーがこうなってしまったのか、について書いてあるようで、
実のところ何も書かれていない感じばかりを受ける。
ソニー、一人負け、といった見出しばかりが目につく。
なぜなのか、私にはわからないけれど、ひとつだけ書きたいことがある。
それも非常に偏った、狭いものの見方といわれるのを承知で書いておく。
私はソニーがこうなってしまったのは要因のひとつは、PSPだと思っている。
PSPは携帯ゲーム機のことだ。
PSPが発売された時、ボタンに不具合があったようで問題になりかけたことがある。
これに対して、久夛良木氏が、PSPのデザインは優れている、といわれたように記憶している。
PSPのデザインは優れているのかもしれないが、悪いデザインである。
どう悪いのかといえば、PSPがどう使われているのか、
ソニーの偉い人たちは知らないのではないか、と思う。
電車、それも混んでいる電車に乗ってみて、PSPがどう使われているのか、
PSPで電車内でゲームをしている人が、どうしているのかを把握しているのか、と問いたくなる。
携帯ゲーム機はPSP以外にも他メーカーからいくつも出ている。
けれどPSPは両手を必要とするゲームが多いように見受けられる。
(PSPを持っていないしPSPでゲームをしたこともないのであくまでも推測でしかないが)
しかもデザイン的になのだろう、両肘を張り出してゲームに夢中になっている人が少なくない。
電車内で座っていて、両隣に人がいようとおかまいなしに肘を左右に突き出してゲームをしている。
また立っていてもPSPでゲームをしている人も少なくない。
両手がPSPでふさがっているから、つり革や手摺につかまっていない。
彼らはどうしているかというと、立っている他人の背中を背もたれとしている。
しかも肘は突き出している。
こういう使われ方を幾度となく電車内で見てきていると、
悪いデザインということについて考えてしまう。
家で一人でPSPでゲームをしている分には、肘がどういうふうになっていもいい。
けれどPSPは外でも、電車の中でもゲームができるモノだけに、
PSPのデザインは悪い、と私は判断する。
PSPはひと目でPSPとわかる。ソニーの製品だとわかる。
電車内でPSpでゲームに夢中になり、周りの人に迷惑をかけている人たちがいる。
このことがソニーの及ぼす影響は微々たるものだろうか。