録音は未来/recoding = studio product(その1)
別項「オーディオマニアとして」で、グレン・グールドの「感覚として、録音は未来で、演奏会の舞台は過去だった」について触れている。
ここでの録音、つまりグレン・グールドが指している録音とは、studio productである。
studio productといっても、何も録音場所がスタジオでなければならない、ということではもちろんない。
ホールで録音しても、教会で録音しようとも、studio productといえる録音もある。
スタジオで録音したから、すべてがstudio productというわけでもない。
studio productとは、録音によって解釈を組み上げる行為、その行為によってつくられるモノであり、
録音をstudio productと考えていたのはグレン・グールドだけでなく、
カラヤンもそうであるし、ショルティもそうだ。
studio productだから、生れてくる「モノ」がある。