Date: 9月 26th, 2010
Cate: コントロールアンプ像
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私がコントロールアンプに求めるもの(その6)

回路設計ができるレベルまで到達していなかったからこそ、
ブロックダイアグラムづくりは制限を受けずに考えることができたようにも思う。

なにせアンプ部の記号は三角マークでいいのだから、
その三角マークの中味のことはとりあえず考えなくて、とにかく自由にあれこれ三角マークをつないでいく。

ヤマハのCIやテクニクスのSU-A2のブロックダイアグラムも見た。
SU-A2の技術的な内容については、当時の電波科学に詳細な記事が載っていた。
SU-A2のブロックダイアグラムを諳記しようとは思わなかった。
それでも描き写すことはやっていた。といっても、いまとなってはなにひとつ憶えていないけど。

そうやっていくうちに、ブロックダイアグラムに信号系だけでなく、電源関係も含めて描くようになっていった。
そしてツマミのレイアウトも並行して考えていく。
デザインとはいえないレベルの手前で、とにかくツマミをどう配置すれば、内部配線との絡みを考えて、
うまく(スマートに)つくりあげることができるか。
まだ当時は、いまのように信号系の切替えにリレーを使うことはあまりなかった。
LNP2にしてもロータリ・スイッチを採用している。だから内部配線はフロントパネルまで引き廻される。

たとえばトーンコントロールのBASSとTREBLEのツマミの配置にしても、
マランツのModel 7とマッキントッシュのC22とでは、まるっきり違う。

いまの信号処理に関する技術をつかえば、C22のようなレイアウトでも技術的な無理は生じないだろうが、
あの時代としては、そうとうに大胆なレイアウトである。

まあ、とにかく学生時代は、そういうことにずいぶん時間を費やしてきた。
だからといって、答えを見つけ出せたかというはそうでもない。
そうたやすく見つけ出せる(考え出せる)ものではなかった。
だから、瀬川先生も、あれこれコントロールアンプの記事を書かれていたわけだ。

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