私がコントロールアンプに求めるもの(その5)
ここに書いたことをずっと以前やっていた。
これだけでなくブロックダイアグラムも、あれこれ検討していた。
いきなり回路の設計は無理でも、ある程度の知識がついてくれば、
ブロックダイアグラムはとっつきやすいだけでなく、
ゲイン配分をふくめると、なかなか考えるところがあってあきることはない。
それに、私がこんなことをやっていたは、CD登場の数年前だから、
フォノイコライザーを、NF型にするのか、CR型なのか、それともCR-NF型、さらにはLCR型か。
方式の違いによりブロックダイアグラムも変ってくるし、
ライン入力を無視すれば、というすこし極端なゲイン配分も考えたりしていた。
ブロックダイアグラムで、まず参考にしたのは、やはりマークレビンソンのLNP2のそれである。
カタログに載っていたLNP2のブロックダイアグラムをそっくりそのまま描き写していた。
瀬川先生は、ラジオ技術を中心に、真空管アンプの製作記事をいくつか発表されている。
若い友人のOさんから、国会図書館でそれら記事をコピーしたものをいくつかもらっている。
ご自身、パワーアンプよりもコントロールアンプのほうに「多くの興味を抱くタイプ」と、
ステレオサウンド 52号にも書かれているように、瀬川先生の製作記事で中心となっていたのは、
コントロールアンプへの考察でもある。
そのくらい、コントロールアンプを自作しようすると、あれこれ考える楽しみが次々と出てくる。
回路の設計にはたどりつけなくても、ブロックダイアグラムと並行してできる作業に、
ファクション類をどうするのか、マークレビンソンのML6のような極端な形態にしてしまうのか、
LNP2のようなひと通り機能を備えたモノにするのか、
当時フル機能を装備したヤマハのCIやテクニクスのSU-A2を目ざすのか。
そして、フロントパネルのツマミの配置をどうするのか。
難しいところであり、楽しいところでもある。