Mac Peopleの休刊(その3)
Design Talkというタイトルの下に、こう書いてあった。
ドリームデザイナー
川崎和男
ドリームデザイナーは初めてきく言葉だった。
どういう職業なのか。
言葉通りならば、夢をデザインする人、夢を形にする人になる。
川崎和男、どういう人なのかまったく知らなかった。
いまならば、インターネットで検索して、どういう人なのか知ることができる。
1991年か1992年当時は、そんなことはできなかった。
ただそこに見知らぬ名前があるだけだった。
だがイニシャルがKKだ、と思った。
同じアルファベットがふたつ続く。
グレン・グールドもGG、同じアルファベットがふたつ続く。
Design Talkを読んだ。
私が読んだDesign Talkは一回目ではなかった。
少なくとも数回は連載されていた。
一回目から読まなければ、とも思った。
そして、この人の書くものはすべて読もう、と思っていた。
私にとって五味先生の文章は、オーディオの始まりになった。
いわば第一章のはじまりである。
Design Talkとの出逢いは、第二章の始まりである。